前節の千葉戦・ポカリスエットスタジアムには、コロナ禍による中断以降では最多となる6,328人のファンサポーターが来場。キックオフからスタンドとピッチがひとつになり、勝利と、昇格と、優勝を目指し必死で戦い抜いたものの最後までゴールは遠く、スコアレスドローでタイムアップ。その結果として、今節の大宮戦が再びJ1昇格を賭けた大一番となります。
ホームで戦えるとはいえ、中2日の連戦はやはり厳しいもの。2日間という限られた時間の中でチームのコンディションを整え、また大宮戦に向けたチームとしての共通理解を熟成させるために、スタッフ・選手が同じ方向を向き、万全な準備をおこないました。
J1昇格へ勝点3が欲しかった千葉戦。勝ち切れなかったことは事実ですが、クリーンシートを達成し大きな大きな勝点1を得たのもまた事実。今季、エースとして幾度もの苦境を跳ね返してきた垣田選手は『大事な試合であることは理解していますが、やることは変わりません。自分とチームの課題にチャレンジする姿勢を忘れずに、今まで通り戦いたい。自分のゴールよりチームの勝利を最優先に戦う』と、力強く大宮戦への想いを語ります。
また、第20節のアウェイ新潟戦から全試合出場し、後半戦はチームの堅守を支えるキーマンとしての活躍を続ける福岡選手は『良い意味で緊張していますが、同時に今の(首位と言う)立場も楽しめています。いろんな方からの期待も感じていますので、気負いすぎず、楽しむ気持ちを忘れず、結果に結び付けたいです』と、落ち着いた雰囲気で今の心境を語ってくれました。
今シーズンは、新型コロナウイルスの脅威や、それに伴う過密日程など、自分たちではどうしようもできない敵とも戦う特殊なシーズンとなりました。ですが、そんな長く苦しいシーズンも残り2試合。昇格と優勝が懸かったホーム最終戦を前にして岩尾主将は『大宮には個人技に優れた器用な選手も多く在籍しているので、試合の入り方によって展開は大きく変わると思います。ですが、ここまで来ると相手どうこうよりも、どんな状況であれピッチに立つ選手が勝つために自分の仕事を遂行し、出場する選手がゲームの中で積極的に存在感を出すことが必要になります。大宮戦は、1人1人が、もちろん僕も含めてですが、プレッシャーを乗り越えていけるかどうかが問われている一戦です。昇格のピッチに立ち会えるまたとないチャンスを喜びとして楽しめるよう、気負わないで楽しんで戦いたい』と、チームを支える主将としての思いを噛みしめるように語りました。
『大宮戦で昇格や優勝を果たせるかも入れない立場にいるということは、これまでクラブに携わってきたすべての人たちの力です。今まで積み上げてきたものを形に残せるよう、そして成功へ繋げられるよう、明日はしっかりと戦ってみんなで喜びを分かち合いたいと思います。』このリカルド監督の言葉にもあるように、明日の勝利は徳島ヴォルティスに関わるすべての人たちの悲願でもあります。ファン・サポーターの、そしてすべての徳島県民の期待を受けて、喜び不安とプレッシャーを胸に秘めてピッチに立つ選手たちに、明日も心からの後押しをお願いします。
ホーム最終戦は7シーズンぶりの昇格へ向けた本当の最終章。試合後、歓喜の瞬間を共に分かち合えるように、最後までアツく戦い抜きましょう。